マネジメント
- 作者: ピーター・F・ドラッカー,上田惇生
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2001/12/14
- メディア: 単行本
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定義
組織
- 組織とは、目的ではなく手段。
- 組織とは、ともに働く人たちの生産性を高めるための道具(手段)。
- 組織の目的は、人の強みを生産的なものにすること。
- 組織の単位よって、企業、事業、チームと分かれる。
- 個としての人間一人ひとりに対して、また社会を構成する一人ひとりの人間に対して、何らかの貢献を行わせて、自己実現させるための手段。
- 組織とは、戦略を実行させるために必要なもの。
- 組織の中核となる機関がマネジメント。
マネジメント
- マネジメントとは、組織に成果をあげさせるもの。組織の機能の一部。
- マネジメントとは、人を活かすこと。生産的な仕事を通して、働く人に成果をあげさせること。
- マネジメントは社会への影響を処理するとともに、社会に貢献すること。
企業
仕事と労働
- 仕事と労働とは根本的に違う。仕事の生産性をあげるうえで必要とされるものと、人が生き生きと働く上で必要とされるものは違う。
- 仕事とは、客観的に課題として存在しているものである。ゆえにモノに対するアプローチをそのまま適用できる。
- 労働は、人の活動である。論理ではなく力学がある。5つの次元がある。人に成果をださせるために、5つの次元をうまく満たす設計をしなければならない。
- 生理的な次元・・・人は機械ではなく、単調な仕事では心理的に退屈になる。また生理的に疲れもたまる。
- 心理的な次元・・・働くことは人格の延長である。自らを定義し、自らの価値を測り、自らの人間性を知るための手段。
- 社会的な次元・・・働くことは、人と社会をつなぐ絆となる。社会における位置づけまで決める。
- 経済的な次元・・・働くことは、性格の糧になる。
- 政治的な次元・・・組織内で働くことは、権力関係が伴う。
マネージャー
- マネージャーの第一の役割は、投入した資源の総和より大きいものを生み出す生産体を創造すること。マネージャーは、マネジメントの一員として、事業のマネジメント、人と仕事のマネジメント、社会的責任の遂行という3つの役割を果たす必要がある。
- マネージャーの第二の役割は、あらゆる決定と行動において、短期的に必要とされているもの、長期的に必要とされているものを調和させていくこと。
- マネージャーに共通してある基盤の仕事。
- 目標を設定する。
- 組織する。
- 動機づけとコミュニケーションを図る。
- 評価測定する。
- 人材を開発する。
- マネージャーは、仕事に必要な情報が何であり、どこから手に入るのかを常に考えないといけない。その情報を提供してくれる人に、内容だけでなく、理由も理解してもらう必要がある。さらには、自分が持っている情報をだれが頼ってくるについても考えないといけない。
インデックス
働くことのマネジメント
人を活かし、成果をあげさせて、自己実現を促すためには、まず仕事を生産的にする必要がある。仕事を生産的にするには、4つのものが必要となる。
①分析・・仕事に必要な手順と条件を知る
②総合・・作業を集めてプロセスとして編成する
③管理・・仕事のプロセスの中に、方向づけ、質と量、基準と例外について管理手段を組み込む
④道具
生産的にした上で、労働の次元から人をマネジメントする方法を考える。
※参考:X理論、Y理論
働くひとに仕事に責任を持たせるための方法
①生産的な仕事
②フィードバック情報・・・成果に対してのフィードバック情報を与える。
③継続学習・・・成果をあげさせるために専門性を高めてもらう。
組織を良い精神で維持する方法
①組織の焦点を成果に合わせる。
②組織の焦点を、問題ではなく、機会に合わせる。
③人事に関わる意志決定は、組織の信条と価値観に合わせる。
備考
・経済活動の本質は、リスクを冒すこと。最小にすることでも、皆無にすることでもない。得るべき成果に対して、大きなリスクを負担できるようにすること。正しい種類のリスクを冒せるようにすること・
・戦略とは、「われわれの事業とは何か、何になるか、何であるべきか」との問いへの答えである。戦略が組織の基本活動を決める。戦略が組織の成果を決める。